薄型テレビ価格比較

薄型テレビの選び方(2007年春)

2006年秋以降、薄型テレビの売上は伸びているらしいです。価格も安くなってきて選択肢も
多くなってきましたが、「どれを選んだ方が良いのか分からない!!」と言う人も更に増えて
きたみたいです。
と言う訳で「薄型テレビ価格比較」として、薄型テレビの選び方を最近の動向やこれからの
動きも予想しながらまとめて見たいと思います。
では、選択肢別に解説していきたいと思います。
テレビの種類
液晶テレビ
プラズマテレビ
プロジェクションテレビ

チューナー

総括

テレビの種類

液晶テレビ

まず、一つ目の選択肢は「液晶テレビ」です。
まず液晶テレビを選択する理由として一番目に挙げられるのがサイズのバリエーションです。
ちょっと意外に思われるかもしれませんが、現在プラズマテレビは37インチ未満の選択肢は
皆無ですし、プロジェクションテレビも40インチ未満の選択肢はありません。
この点から考えて日本の家庭事情(部屋の広さ等)を考えると液晶テレビが唯一の選択肢に
なる家庭も多いと思われます。
あと、画質に関しては他の選択肢の追随を許しません。特にシャープの液晶テレビ「アクオス」
の美しさはずば抜けていると言っても過言ではありませんね。ソニーの「ブラビア」は価格も考慮に
入れたコストパフォーマンスと言う点では非常に優れていると思われます。
画質に関してはフルハイビジョン(フルHD)の機種の豊富さを見ればよく分かります。プラズマでは
今でこそサンヨーが42インチの機種を出していますが、初めはパナソニックの65インチしかフル
ハイビジョンに対応していませんでした(パナソニックは今でも50インチ以上しか対応していません)、
液晶ではフルハイビジョン対応の機種が30インチ台から豊富に揃っています。
逆に画質の点で最大の弱点は黒(コントラスト比)の弱さでしょうか。ただ、これも最近の機種では
1:1000を超える物が珍しくなくなってきており、結構クリアできていると思います。

では、サイズはどれを選んだらよいのでしょうか?
基本的には「好み」やリビングの広さといった家庭の事情と言う事になるのでしょうが、価格的な
値ごろ感から考えると27インチ32インチを一番にお奨めさせていただきます。まず32インチは
主戦場と言う事で5万円台・6万円台の攻防でしのぎを削っています。また、綾小路きみまろ、
古田監督のCMで有名なユニデンも32インチが主力となっています。ただ、32インチは実際の
商品を見てみると良く分かりますが「意外と大きい」です。その点27インチは手ごろな大きさにま
とまっており、価格的にも32インチより2万円以上安かったりしますので、特にお奨めできます。

液晶テレビを選択する場合、カタログ値で気にしないといけないのが「輝度」と「コントラスト比」です。
一つの基準として輝度は500Cdを切ると、少し暗く感じます。600Cdあると十分な印象ですが、これは
個人の感じ方にもよるかと思いますので、是非電気店などで確認される事をお奨めいたします。
#当然ですが暗い部屋であれば輝度は低くて問題ありません。
コントラスト比に関しては低いと暗い部分・場面の映像が良く見えなくなります。例えば映画等で夜
の場面などでは背景が良く見えない等の問題があります。個人的な印象では1:800で大体大丈夫、
1:1000以上が特にお奨めと言う感じです。まあ、でも1:500程度でも通常テレビを見る時には特に
気にならないとは思います。
視野角は気にされる方が結構多いですが、部屋の中を動きながら見る場合やよほど近くで
見ない限りは最近の機種では結構大丈夫だったりします。

プラズマテレビ

続いての選択肢がプラズマテレビです。その一つ目の特徴は大きさでしょう。液晶テレビの項でも
書きましたがプラズマテレビは基本的な選択肢が37インチ以上となります。去年に32インチが売
れていた事を考えると今年の主力は40インチ以上に移っていくようにも考えられます。
特に37インチは今後液晶テレビとの価格競争が激しくなってくる事も考えられますので、ひょっと
すると37インチのプラズマテレビは無くなっていくと言うことも考えられます。
#画質面での不利も大きいと言うのもあります。
また、続いての大きなメリットとして大きさの割りに薄くて軽いことが挙げられます。壁掛けを検討
しているのであればプラズマを第一の候補に上げるのは自然の成り行きであると思います。
液晶も同等に薄いですが大きくなればなるほど値段が高くなると言う最大の弱点があります。
65インチの価格を比べてみれば良く分かります。
液晶テレビ・・・誇示(対抗)する為の65インチ
プラズマテレビ・・・売るための65インチ
と言う感じでしょうか。
プラズマテレビは昨年に103インチの商品が発売されましたが、今後も大きさを突き詰めていく
ようですので、「大きくて薄い」はやはり、プラズマの独壇場になるかもしれません。

続いて最大のポイントは「黒の美しさ」です。これは「点」で光ったり消えたりしているプラズマの
特徴でもあり、最大の武器であります。ブラウン管に一番近い映像を実現できるのがプラズマ
だとも言われています。ただ、逆に点同士の境がはっきりし過ぎていると言う印象を持つ人もい
るようですので、気になる人はこの辺も注意してみてはどうでしょうか?
#この事が画質的な不利を生んでいる事も書いておきます。
あと、価格的な話になると液晶テレビに比べて「安い選択肢」が少ないと言うのが問題点かも
しれません。ほとんど松下の寡占状態ですので、小さいメーカーは太刀打ちできない状況
です。唯一バイデザインが安いプラズマを販売していますので、プラズマの購入を考えている
人は検討の価値ありです。

サイズに関しては37インチを中心とした40インチ以下が確かに安いですが、液晶テレビとの
比較を考えた場合、大きいサイズの選択肢の場合にその魅力が高まりますのでどうせなら
50インチ以上
を検討してみてはどうかと思います。また、フルハイビジョンに対応の商品は
サンヨーの42インチ、パナソニックの50インチ以上、日立の60インチのみですから、「フル
ハイビジョン」に拘る方はどうしても大き目のサイズを選択する必要が出てくると思います。

プロジェクションテレビ

第3の薄型テレビと言われるプロジェクションテレビ。リアプロジェクションテレビ(リアプロ)も
同じものです。詳しい事はメーカーによって若干違いますので、ここでは省きますが、簡単
に言うと、映像をサイズの小さい液晶等に表示し、それを透過して大きく表示(投影)してい
るテレビと言う事になります。プロジェクターがスクリーンと一体になったと言った方が
イメージが湧きやすいかもしれません。

特徴としては大型の商品でも非常に安いと言うこと、基本的に投影する素材を大きくする
だけでテレビのサイズを大きくできますので、素材の差額のみで大型化が可能です。
また、高画質化に関してもサイズの小さい(と言う事は価格の安い)映像部を高画質化すれば
高画質化が可能な為、これも安価に高画質化が可能だと言えます。実際にフルハイビジョン
対応の商品も多数投入されています。
欠点として投影用の光源(ランプ)が明るくなるのに時間が掛かることですが、新しい商品では
これもかなり改善されています。ランプに寿命があるために定期的に交換が必要なことも欠点
と言われていますが、逆に考えるとランプを交換すれば新品時の明るさに戻るわけですから
液晶テレビやプラズマテレビに比べて長期間の使用に向いていると言えるかもしれません。
あと、最大の欠点は液晶テレビやプラズマテレビに比べて分厚い事。背面で投影を行なって
いる為にその分のスペースが背面に必要になります。そうは言ってもブラウン管テレビよりは
ずっと薄いです。重量はそう大きくは変わらないです。

プロジェクションテレビを選ぶ際のポイントは画質と厚さに尽きると思います。商品としては
巾が多いので、どの程度の画質を求めるかと言うこととおき場所(厚さ)の余裕を選択の
際には注意してください。

メーカーとしてはエプソンが有名ですが、去年はソニーがブラビアブランドで大型商品を投入
したので、一般消費者的に見れば去年が実質リアプロ元年と言えるかもしれません。
あと大手ではビクターサンヨーも非常にプロジェクションテレビに力を入れています。
バイデザインも30万弱で50インチ以上の商品を投入して、存在感を見せました。

チューナー

結構悩ましいのがこのチューナーですが、現在発売されている商品は大きく分けて3パターンの
商品が存在します。
・アナログ地上波
・アナログBS
・デジタル(地上波/BS)
はっきり言ってしまうと、現状ではアナログ地上波/BSで十分です(まだデジタル放送が来ていない
地域の方が多いです)。ポイントとしては購入するテレビを「何年使うつもりか」と言うこと。
指標としては、今使っているテレビを何年使っているかが一つの目安になると思います。
5年以上使うつもりであれば、デジタルも選択肢になりますが、そうでなければ今はアナログ
地上波/BSの商品をお奨めします。今はまだ普及期に入っていないのでデジタルチューナーが
付いているだけで価格が跳ね上がります。そう考えると「つなぎ」として値ごろ感のあるアナログの
商品を持つと言う選択肢も十分検討の余地があるのではないでしょうか。
もちろん、購入したからには「長く使うよ」と言う人にはデジタルの商品をお奨めします。
あと、上位の大型・高画質の商品には必ずデジタルチューナーが付いていますので、選択肢が
無い事もあります。

総括

結果としては

・サイズの大きくない物(32インチ以下)が欲しい・・・液晶テレビ
・とにかく高画質・・・液晶テレビ(ただし、黒を特に気にする人はプラズマテレビ)
・大型で安い・・・プロジェクションテレビ
・大型で薄い(かつ、ある程度安い)・・・プラズマテレビ

と言う感じになると思います。

あと、いろんなメーカーを比べてお得な商品を購入したい!!と言う人も液晶テレビが向いている
かもしれません。